右田病院100周年記念誌
30/40

100年の歩み| 100年の歩み45『日本病院会雑誌』の「病院の年輪」シリーズ 「戦前から長い間八王子の急性期医療を中核病院として支えて来た当院ではあるが、医療制度改革と近隣に多くの医療機関が進出したことで、中核機能から地域の二次医療を担う位置付けに変遷しつつある。(中略)当院においても、医療制度改革の方向性を見据えながら今後の取り組みを進めてきている。最も行政の指針は、契約社会の米国医療を取り入れているため、いささか文化の違いを考慮しきれていないように、筆者の目には映る。急性期医療を大規模病院に委ねるその方向性には疑問を感ずるものである。医療の高度化に、現在の保険医療体制下でいかに資金調達を考慮しながら、私ども中小規模の病院が対応していくかは、存続に関する大きな課題である。また、極端な高度医療への対応は、人間の尊厳を無視した医療形態へ進む危険性があるようにも感ずる。」 長年続けている救急医療への自負と国の医療制度改革に対しての疑問も語られている。コラム右田徹院長・雑誌への寄稿文2002(平成14)年

元のページ  ../index.html#30

このブックを見る